~50代で起業した佑貴つばさの「色とココロ」のはなし~ 目次1 先日、TVのインタビュー番組を観ていたら…2 ビジネス総合誌『プレジデント』の取材…
アラフォーで派手なタイツはNG?【後編】勇気をもらえるココ・シャネルのことば
~50代で起業した佑貴つばさの「色とココロ」のはなし~
先回の【前編】では、もしも、あなたが「好きな色の服」を着ることに躊躇(ちゅうちょ)があるとしたら、その理由のひとつに「他者の視線」があるかもしれないこと、それにまつわる私自身のエピソードについてお話ししました。
そして、人が他者に対して厳しい視線を向けてしまう理由に、それぞれの人が持つ「自分のルール」があるとお伝えしました。
「アラフォーで派手なタイツはNG?~ロイヤルブルー~【前編】」はこちらからご覧いただけます。
今回の【後編】では、私自身がかつて持っていた「自分のルール」について。
そして、「自分らしさ」を表現するのをためらってしまう女性もチカラをもらえる「ココ・シャネルのことば」をお伝えします。
目次
「自分のルール」を守らない人が、自分の「苦手な人」になる
【前編】でお話しした、私自身の「ロイヤルブルーのタイツ」にまつわるエピソードですが、アラフォーの頃、派手なタイツをはいていた私に向けられた「もっと若いならいいけどねぇ」ということば。そのことばの裏には、その女性のこんな「ルール」が隠れていたのかもしれません。
「大人の女性は、派手にしてはいけない」
「いつもきちんとした服装でいるべき」
「人と違うことをするのは恥ずかしい」
自分の「こうすべき」を守っている人が「正しい人」で、「こうすべき」からはずれている人が「正しくない人」という基準になる。自分の大切なルールをやぶっている人は「苦手」「NO」というわけですが・・・
実は、こういう「自分のルール」は、かつての私自身にもありました。
私自身のかつての「ルール」
今はその気持ちは無くなったのですが、以前の私にはずっと「苦手な女性のタイプ」というのがありました。それは「自分を表現する、アピールするのが上手な女性」と「人にお願いするのが上手な女性」です。
*私の場合は「オレンジ色」に「苦手な女性のイメージ」を重ねていたため、「オレンジ色そのもの」も長い間とても苦手でした。「苦手な色と苦手な人のつながり」について詳しくは、デジタルデンのこちらの記事に書いておりますので、参考にしていただければ嬉しいです。
「苦手な色が教えてくれる、もう一つの大切なこと」
なぜ、私はそういう人が苦手だったのでしょうか。そこにはこんな理由がありました。
私は、とても生真面目な両親に「控えめがいい」「でしゃばってはダメ」「人に迷惑をかけてはいけません」。そう言われ続けて育ちました。それが大きな理由の一つだと思いますが、子どもの頃から「自己表現する、人に自分のことを話す」ことがとても苦手でした。今でこそセミナーで話したり動画で思いを伝えたりしていますが、以前の私はとても引っ込み思案で、自分はしゃべらず、いつも「聞き役」でした。そうして「控えめでいること」「人に頼まないこと」が「自分のルール」になっていました。
でも、本当は心の奥に「自分を表現したい、アピールしたい」「自分のことを理解して欲しい」「助けて欲しい」、そんな気持ちを押し込んでいたのです。だから、「自分が我慢していること」を普通にしている人を「うらやましい」と、心の奥では感じていました。それで、自分をアピールできる女性や、人に頼める女性を「イヤ」だと思ってしまったのです。心の奥に押し込んだ「本当はこうしたい」という思いが、刺激されていたのですね。
「あの人が苦手」「あの人が嫌い」の理由は、「あの人」ではなく「自分の心の中」にあります。自分の無意識に押し込んでいる認めたくない感情や欲求。その部分を刺激してくる人に対して、私たちは「苦手」「嫌い」という感情を抱いてしまうのです。
では、服の色に話を戻しましょう。
TPOということばがあるように、場にふさわしい装いというのは確かにあります。場面によってはマナーを考えて、相応しい色、服装を選ぶ必要があります。
けれども、自由に選べる場所であれば、周囲の目を気にし過ぎて、好きなものが選べない、自分らしさを表現できないのは、もったいないこと。装いは、人の第一印象に影響を与える大切な「自己表現」のひとつで、服の「色」は、あなたのイメージとも重なるからです。
失敗するよりは無難がいい?
とくにアラフォーの頃からでしょうか、だんだん「服の色の冒険」ができなくなる女性は多いかもしれません。
グレイ、紺色、黒など「無難な色」「地味な色」「着なれた色」が、自分にいちばん似合うとは思っていないけれど・・・。明るい色や華やかな色にチャレンジできるかといえば、やはりそれは難しい。それで結局、現状維持になってしまうのではないでしょうか。
「派手にしたら浮いてしまわないかしら」「目立たない方がいいよね」という、周囲の視線を気にする気持ちがあれば、「失敗するよりは無難がいい」と、新しい色を試す前から諦めてしまうかもしれませんね。
もちろん、個性を大事にして、周囲の視線に臆することなく、オシャレを楽しんでいる大人の女性もたくさんいるでしょう。そんな人は、ブレない自分の軸を持ち、好きな色の服を選び、凛とカッコよく着こなしていると思います。
誰かと同じことをしていれば、とりあえず「ひとりだけ失敗する」ことは無い。ネガティブな理由で注目されることもない。だから安心できます。人と違うことをするのは、勇気がいること。そして、自分で決めたら、その結果について自分で責任を負わなければならない。「自分で選ぶ」というのは、しんどいこともありますね。
けれど、人と違っていたとしても、それを自分で選んだのなら、大袈裟な言い方かもしれませんが「自分の人生を生きている喜び」も同時に感じることができると思います。50代で会社を辞めて色彩の道に踏み出した私自身、そう感じています。
その選択は、日常の小さなことでもいい。いつも人と同じ「無難なもの」を選ぶ自分から、ほんの少しの勇気を出して、心から「好き」「欲しい」ものを選ぶ自分になれたら、きっと毎日が楽しくなると思います。
「かけがえのない人間であるために・・・」ココ・シャネルのことば
周囲の人と違うものを選択する時、不安に感じる気持ちは多くの人にあるでしょう。私自身、そういう気持ちが全く無くなったわけではありません。
それでも、自分の心で選択しようと思う時に勇気をもらえる、ココ・シャネルのことばをご紹介します。
「かけがえのない人間であるためには、人と違っていなければならない」
「自分の人生は自分で決める」と決意して生きた、ココ・シャネル。生涯を通して「かけがえのない自分」であることを意識し、「他の人と同じことをして安心する人たち」からは遠く離れたところにいた、シャネル。孤立したり、傷ついたりしても、そのスタイルを変えることはありませんでした。
シャネルのことばは、戸惑いながらも自分の道を選択しようとする人の背中を、きっと押してくれることでしょう。
「退屈より大失敗を選んだ」ココ・シャネルのことば
もうひとつ、勇気をもらえることばをご紹介します。
ココ・シャネルは、56歳でメゾン(店)を閉めることを余儀なくされ、隠遁(いんとん)生活をしていました。長い隠遁生活の後、厳しさを承知の上で、1954年、71歳でモード界にカムバックします。
カムバックし発表したシャネルのコレクションショーは、フランスの批評家の間では酷評されました。(このショーから1ヵ月後、アメリカではシャネルの復活と勝利を絶賛されることになるのですが)
その時のシャネルの名言がこれです。とても勇気をもらえることばだと思いませんか
「退屈よりも、大失敗を選んだの」
ここから、87歳で亡くなるまで、シャネルは最前線で輝き続けました。
「好きな色」の服を選ぶこと。
それは、日常の小さなことかもしれませんが「自分の生き方を自分の心で選ぶ」、その第一歩だと私は考えています。
色を通して「あなたの個性、らしさ」を、ぜひ表現してみてくださいね。
次回の ”50代で起業した佑貴つばさの「色とココロ」のはなし” もお楽しみに!
◇「ストレスで買い物に依存した私が50代で起業するまで~紫色~(前編)」はこちらからご覧いただけます。
◇「ストレスで買い物に依存した私が50代で起業するまで~紫色~(後編)」はこちらから。
◇19色それぞれの一般的な意味はこちらから。
*参考文献 :『ココ・シャネルの言葉』山口路子著 だいわ文庫、『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。
< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2023/4/2 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧:WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
現:「挑戦者たちの電脳書斎 デジタルデン」 (https://digi-den.net/)
当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。
関連する投稿
現在の記事: アラフォーで派手なタイツはNG?【後編】勇気をもらえるココ・シャネルのことば