松の「緑」は生命力の色。コーディネートに活かすには?

2024.02.08 (木)

~わたしを磨く色彩の魔法~

 
街の彩りは、クリスマスツリーやイルミネーションから、門松や松飾りへと変わり、新年への期待感が高まってきましたね。常緑樹で寿命が長い「松」は、永遠不滅を意味する縁起のいい樹木。常緑樹の葉の深い緑は「常盤色(ときわいろ)」と呼ばれます。
 

 
年末年始の装いにも「緑」を取り入れて、季節の色を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 
今回は2021-22秋冬のトレンドカラーのひとつでもある、似合う「緑」の選び方についてお伝えします。

 

「緑」は、バランス・平和と生命力の色

 

 
「緑」につながる一般的なイメージや意味には、「バランス・安らぎ・平和・安全・生命力・新鮮・健康・中立」「保守的・受け身」などがあります。緑が身近にあると「気持ちが穏やかになる」「心身のバランスが整う」などの効果が期待できます。また、緑色を身に着けると、周囲から見た時にも「穏やかな人」「安心感のある人」という印象につながりやすくなります。

 

以前デジタルデンに掲載した「緑の心理」の記事はこちらからご覧いただけます!

 
緑にもさまざまな色みがありますね。明るく濁りのない緑は「フレッシュ」「健康」「若々しい」イメージとつながります。常緑樹の葉のような深い緑は「生命力」や「品格」のイメージとつながります。強い濁りのある緑は「落ち着いた」イメージの色ですが、服に選んだ時は、少し年上に見せてしまうことがあります。

 
服の素材や色の分量によっても印象が変わります。緑は一般に「穏やかな印象」の色ですが、光沢のある素材の緑は存在感があります。また、鮮やかな緑も大きな面積で取り入れると目立ちます。

 
あなたは「緑」を通して、どんな自分を表現したいですか?

 
自分の「顔映り」を考えた時、どんな緑を選べばよいかをお伝えしていきますね。

 

「顔映りのいい緑」の選び方

 

 

 
色みの特徴が異なる4種の緑を参考にしてみましょう。

 
① 「エバーグリーン(常盤色・ときわ色)」は、青み寄りの、濁りのない濃い緑色。
② 「ビリジアン」は、青み寄りの、濁りのある緑色。
③ 「グリーン」は、少し黄み寄りの、濁りのない鮮やかな緑色。
④ 「グラスグリーン」は、黄み寄りの、濁りのある深い緑色。
 

 
顔の近くに「緑」を選ぶ場合。顔映りのいい「色み」を選べば、「肌色」「肌の質感」や「輪郭」を好印象に見せることができます。トップスの色を選ぶ時には、以下の「色みの違いによる顔の見え方」を参考にしてくださいね。前回「白」の記事でお伝えした内容に加えて「色の明るさ・暗さ」についても解説しています。 
緑以外のあらゆる色にも当てはまります。服を買いに出かけた時など、どちらの色みにするか迷った時は、鏡の前で、胸元に「2色(以上)」を交互に当てて、自分の

 
顔映りを見比べてみると分かりやすいですよ。

 
●「青み寄りの色(ブルーベース)」と「黄み寄りの色(イエローベース)」の違い

 
・ブルーベースの色が似合う場合:肌色が白く、透明感があるように見える
・ブルーベースの色が似合わない場合:顔色が悪く、不健康な感じに見える
・イエローベースの色が似合う場合:血色が良く、健康的な感じに見える
・イエローベースの色が似合わない場合:肌がくすんでみえる

 
●「清色(せいしょく・濁りの無いクリアな色)」と「濁色(だくしょく・濁りのあるマットな色)」の違い

 
・「清色」が似合う場合:顔の輪郭がくっきり見え、肌にツヤとハリを感じる
・「清色」が似合わない場合:肌に色ムラを感じる
・「濁色」が似合う場合:顔の輪郭がソフトに見え、肌色が均一に見える
・「濁色」が似合わない場合:ぼんやりと地味な印象になる

 
●「明るい色」と「暗い色」

 
・「明るい色」が似合う場合:顔が明るく、肌が均一に見える
・「明るい色」が似合わない場合:顔がぼんやりとした印象になる
・「暗い色」が似合う場合:目鼻立ちがくっきりと、輪郭が引き締まって見える
・「暗い色」が似合わない場合:シミ、シワなどが目立ち、暗く険しい印象になる

 
自分で分かりにくい場合には、家族やパートナー、友人など近しい人に、客観的な目で見てもらいましょう。

 

緑を「トップス」「ボトムス」どちらに選ぶ?

 

 

 
この秋冬のトレンドとして店頭で多く見かけるのは、「濁りのない濃い緑」の服かもしれません。とくに、青みを感じる緑のアイテムが目に留まります。
自分にとって顔映りのよい色みなら、安心してトップスに選ぶことができますね。

 
反対に自分にとって顔映りのよい色みではないけれど、「この色を服に取り入れたい!」と感じる時。心がその色を求めているのかもしれません。
そんな時には、トップスではなく、顔から離れたアイテムに「惹かれる色」を選んでみましょう。スカートやパンツなどのボトムスや、バッグ、シューズ、ベルト、ブレスレットなどで取り入れてみてください。

 
また、スマホカバーや手帳、文房具など、身近な小物に選んでもいいですね。ぜひ、色を楽しんでくださいね。

 
今回は「緑」の取り入れ方についてお伝えしました。

 
いつも「私を磨く色彩の魔法」を読んでくださり、ありがとうございます! 色を通して心を見つめたり、気分を変えたり、印象アップにつなげたり。色のチカラを活かして、楽しい年末年始をお過ごしください。
2022年も、よろしくお願いします!

 
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

 
*色見本写真:『The・パーソナルカラー』付属カラーカード(冨山真知子著 日本パーソナルカラー協会発行)使用
*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

 
< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2021/12/26 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧:WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
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