前回のコラムでは「ほんとうに好きな色は、ホンネと一緒にバッグの中に隠れている」ことをお伝えしました。 今回のコラムでは、言葉による自己表現が苦手だ…
ベーシックカラーの紺とグレー。印象に大きな違いがあるんです。色彩心理の効果
ベーシックカラーの「紺」と「グレー」のスーツ。
女性も男性も、仕事で着用することが多いですよね。
今日は「紺」「グレー」について
「パーソナルカラー」と「色彩心理」両方の視点からのお話です。
色を味方につけて、ぜひ「自己表現」「自己演出」してくださいね。
まず「色彩心理」の視点から、印象の話です。
「色彩心理」の視点から。
男性のスーツにも多く見られる「紺色」と「グレー」
周りの人に与える印象には、大きな違いがあります。
私は、夜9時から、NHK、テレビ朝日、TBS と
ニュースのはしごをすることが多いのですが
男性のメインキャスターは「紺色」のスーツを着ていることが多いですね。
そして
他の出演者とのバランスをみて
敢えて「グレー」を着る日も。
どちらも、印象を考えてのことだと思います。
「紺」と「グレー」の「色の持つイメージ」について
以下ご参照くださいね。
◇「紺色」は、「青」に「黒」を混ぜた色。
両方を足したイメージや心理的効果につながります。
「青」のイメージ・意味は
「冷静・誠実・知性・自律 ・集中 / 自己抑制・悲しみ・孤独」など。
「黒」のイメージ・意味は
「高級感・都会的・意志の強さ・プロフェッショナル / 沈黙・重苦しい・威圧的」など。
これらを足した「紺色」を身につけると
「理知的な人」「知識を持ち、信用できる人。誠実な人」
「品格があり、落ち着いている人」「育ちの良さそうな人」
という印象を周りの人に与えます。
一方、「青の冷静」と「黒の沈黙」を足した色なので
「堅い人、厳格な人、気軽に話しかけにくい人」
という印象を与えることもあります。
「紺色」を身につける時には、場面によって
「赤、ピンク、黄色、オレンジ、ベージュ」「白」「シルバー」などの色を
小物でプラスすると良いですね。
◇「グレー」はどうでしょうか?
「グレー」が持つイメージには
「落ち着き・控えめ・ニュートラル・柔軟・中立・大人っぽい・都会的・シック」など。
そして「あいまい・地味・不安・迷い・気力が無い」などがあります。
プラスに働くと
「落ち着いた印象を与える」「敵をつくらない。目立たない」
「考え方においても片寄りがない印象を与える」
「会社組織や社会の中で、相手の意見を柔軟に取り入れられる心理的効果」
などのメリットがあります。
でも、マイナスに働くと
「物足りなさ・煮え切らなさ・優柔不断さ」
を表してしまうこともあるのです。
グレーを身につける場合には
地味になりすぎないように「少し色みを感じさせるグレー」を選ぶ
「鮮やかな赤・オレンジ・緑」などと合わせる
素材を選んで華やかさをプラスするなど
工夫をすると良いですね。
また
「白」と「黒」の間に位置する「グレー」には
「明るさ」の段階が無数にありますので
自分に合う明るさのグレーを選びましょう。
◇ 比較すると「グレー」よりも「紺色」の方が若々しい印象を与えます。
「グレー」は、落ち着いた印象になりますが、年齢が上に見えることもあります。
◇ 配色は?
男性なら、ネクタイ・ポケットチーフやシャツ
女性なら、シャツなどインナーや、アクセサリーで
「配色にコントラストをつける」と、活発な印象になります。
◇ 人数が多い場面では?
多くの人が「濃紺」や「黒」のスーツを着用している場合に
「明るめのグレー」を着ていると、かえって注目されることもあります。
他の方とのバランスも関係してきます。
大切な場所では、事前に他の方の服装が分かるといいですね。
前述しましたが
ニュース番組キャスターの洋服の色を見ていると
その人の役割や演出したい印象を想像できたりもして
興味深いです。
他の出演者との関係性も考えられていますよね。
シーンによって使い分けることで
色を「快適な時間・楽しい時間」をつくりだすサポートにしてください。
そして「パーソナルカラー」(顔映りのいい色)の話。
「パーソナルカラー」とは
「肌・目・髪の色など、あなた自身の色」と調和し
あなたを引き立て弱点をカバーし
美しさや好印象を導き出してくれる「色のグループ」
「あなたは赤が似合う」「あなたは青が似合う」という風に
似合う主な色名を限定するものではなく
「赤の中でもあなたの魅力を引き出してくれる赤」
「青の中でも、あなたを美しく演出してくれる青」
を選ぶ診断です。
主に
◇色相(色み)
たとえば、赤でも、イエローベース(黄み寄り)の朱赤か、 ブルーベース(青み寄り)のローズレッドか、等。
◇明度(明るさ)
◇清濁(澄んだ色 or 濁りのある色 = グレーの混ざっている色 or いない色)
の「属性」をキーに色を見ていきます。
(色には、「彩度(鮮やかさ)」という属性もありますが、他の属性と重なると見分けにくいので
特に上記の3点に注目してくださいね。)
色を以下の4種類(4シーズン)に分けてみましょう。
◇ 春 : イエローベース(黄み寄り)で、明るく、クリアな色
◇ 秋:イエローベース(黄み寄り)で、深い、濁りのある色
◇ 夏:ブルーベース(青み寄り)で、明るく、濁りのある色
◇ 冬:ブルーベース(青み寄り)で、明るい、または暗い、クリアな色
・イエローベースの色が似合う「春 スプリング」「秋 オータム」の方は
黄み寄りの色が肌にツヤを感じさせ、健康的にみせます。
青み寄りの色だと、顔がグレイッシュに見えたり、寂しく見えたりします。
・ブルーベースの色が似合う「夏 サマー」「冬 ウィンター」の方は
青み寄りの色を顔の周りに持ってくると、肌の色が白く、キレイに見えます。
黄み寄りの色だと、肌がくすんで見えたり、のぼせているように見えたりします。
◆「クリアな色」は、肌にツヤを与え、顔のパーツや線の色をくっきり見せます。
「紺色」と「グレー」で比較すると
紺色の方が、顔のパーツや線の色を「くっきり」見せます。
◆「暗い色」は、顔の輪郭をシャープに見せますが
シワやシミ、ほうれい線も目立ちやすくなります。
◆「濁りのある色」は、肌の色を均一に、なめらかに見せます。
「紺色」と「グレー」で比べると
グレーの方が、肌をなめらかに見せます。
「紺色」「グレー」「ベージュ」「茶色」などのベーシック・カラーにも
あなたのお顔を引き立てる色と、そうでない色があります。
ご自分の色と調和する色みを選んで、活用してくださいね。
「ベーシック・カラー」も、自分のいいところを際立たせる色を選んで。
色のチカラで、内側からも外側からも輝いていてくださいね。
今日も素敵な一日を。
「動画」で解説しています。ぜひ、ご覧ください!
YouTube【私色のつばさチャンネル】にて、動画で「グレイの心理」の解説を行っていますので、是非こちらもご覧ください。
引用元:グレイの心理 ~ 色とココロのコンシェルジュ 佑貴つばさ~
< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。>
(タイトル&文中写真に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 参考文献 : 末永蒼生著『心を元気にする色彩セラピー』PHP研究所、トミヤママチコ著『はじめてのパーソナルカラー』『役に立つパーソナルカラー』学研、高坂美紀著『なりたい自分になるための「色」の掟。』講談社、佐々木仁美監修『色の心理学』えい出版社)
佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理の専門家
文中に使用した塗り絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD
Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~
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