父とのギクシャクした関係を、色のチカラで修復できた話~黄色~【前編

2024.03.08 (金)

~50代で起業した佑貴つばさの「色とココロ」のはなし~

 
私が色彩の仕事で開業したのは、2016年2月。それから7年以上が過ぎましたが、この間に私自身も度々色のチカラに支えられてきました。今回と次回の記事では、私と家族との関係性に影響を与えた色彩心理の話を書いていきます。

 

色には4つのチカラがある

 

 
まず、色の持つ4つのチカラについてお伝えします。

 
1つめに、惹かれる色から自分の心理がわかる。
2つめに、色を見ることで、自分の心が変わる。
3つめに、見た目の印象が変わる。
4つめに、セラピー効果がある。

 
1つめの「惹かれる色から心理がわかる」について、今年2月に公開した以下の記事にて、私の実体験をお話ししました。会社員時代に強く惹かれていた「紫色」には、私の「葛藤」が投影されていたこと。そのことに、「最近の自分」を表現する色彩心理のぬり絵ワークを通して気づき、それが色彩の道に進むきっかけになったことをお伝えしています。

 

 
今回は、ぬり絵表現に使った「黄色」を通して気づいた父との関係性についてお話しします。

 

「家族の関係性」を色で表現するぬり絵で・・・

 

 
色彩表現を通して心の状態を読み解くワークには、さまざまな方法があります。子どもの頃から現在までを自分史のように色で表す「カラーヒストリー」ぬり絵や、「家族の関係性」を表すぬり絵も行います。

 
私は、ぬり絵表現を通して、長い間ギクシャクしていた父との関係性を修復できました。
それは、色彩を仕事にして間もない頃。色彩心理を学び資格を取得した「色彩学校」のスキルアップセミナーに参加したときのことです。事前に、色彩学校のぬり絵メソッドの中にある1枚のぬり絵を行い、当日持参することになっていました。

 
その時の表現がこちら。
<食卓の風景>というタイトルが付けられた、食卓と椅子を塗ることで家族の関係性を見つめ直すためのぬり絵です。
 

(Copyright T.Suenaga, T.Sawada, HEART&COLOR CO.,LTD. 1992)

 
私は子どもの頃を思い出し、色でイメージしながら、自分の椅子を「ピンク」に。私にとって母のイメージの色である「ラベンダー」を母の椅子に塗りました。

 
父を表す椅子には「モスグリーン」を塗りました。父に手編みのカーディガンをプレゼントしたことがあるのですが、私は、その色に父のイメージを重ねているのかもしれません。

 
そして気づくと、無意識に、父の椅子の周りには「黄色」を放射状に塗っていました

 

黄色のイメージは?

 

 
「黄色」につながる一般的なイメージや意味には、ポジティブなものに「希望・期待・好奇心・意欲的・喜び・憧れ・無邪気」などがあります。少しネガティブなものには「甘え・さびしさ・神経質」などがあります。「喜びに満ちた感情」を表すこともあれば、「甘えたい気持ち」「満たされることへの期待感」につながることもある色です。

 
ぬり絵につかった「黄色」は、私の心の奥に眠っていた父への思いに気づかせてくれました。

 

父のこと

 

 
私の父は、真面目で、自分自身にとても厳しい人でした。
私が幼い頃の父を思い出せば、笑顔よりも厳しい表情。会社で起こる理不尽なことが許せなかったようで、会社から帰ってくると機嫌が悪い日が多かったことを覚えています。弱音を吐いたり、愚痴をこぼしたりすることは無かった代わりに、食卓についても黙ったまま。とても険しい表情から、かなり怒っている様子が伝わってきました。

 
優しくて、争いが嫌いで控えめな母は、父に気を配って、「お父さんは疲れているから、大きい声を出さないで、静かにしていてね」と、私に小声でささやくことが度々ありました。

 
そのため私には、家族で食卓を囲んで、一日の出来事を伝え合ったり、冗談を言って笑ったりという記憶がほとんどありません。実際には、和やかにおしゃべりした場面もあったのかもしれません。けれど、心にはマイナスの思い出ばかりが蓄積されてしまったのです。

 
社会人となり、長く会社員も経験した今の私であれば、父がどんな気持ちでいて、何に腹を立てていたのかも理解できます。けれど、幼い私には怒っている父が、ただただ怖かったのです。

 
「父は怖い」。幼い頃、そんな風に思い込んだ私の記憶が邪魔をして、父といるときにはいつも緊張感があり、大人になっても、向かい合ってゆっくり話したり、深い話をしたりということが、ほとんどできないままでした。

 
そして、私が30代初めの頃に、父は急に病気で亡くなりました。
私の心には、深い悲しみとともに、何かが出口を見失ったような、そんな思いが残ったのです。

 

私が人見知りで、自己表現が苦手な理由

 

私は、幼い頃から人見知りで、自分のことを人に話すのがとても苦手でした。それは、大人になっても変わりませんでした。自分の前に3人いたら、もう自分のことは話せない。いつも聞き役にまわっていたように思います。

 
「自分のことを話しても、受け入れてもらえないのではないか」
心の奥にあった、父の前で緊張し自分を抑えていた記憶。それが、私が人前で自己表現をするのが苦手になった大きな原因だったのです。

 

ぬり絵を読み解いてもらい、気づいたこと・・・

 

 
色彩学校のスキルアップセミナーで行ったぬり絵に、話を戻します。
セミナーの時間中、隣に座った有資格者同士で、お互いのぬり絵を読み解きし合う時間がありました。そこで色彩表現を読み解いてもらい、私は、自分の心の奥深くに眠っていた感情に気づくことになります。

 
続きは、次回「父とのギクシャクした関係を、色のチカラで修復できた話~黄色~【後編】」で、お話しさせていただきます。
 

 
次回の ”50代で起業した佑貴つばさの「色とココロ」のはなし” もお楽しみに!

 
*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

 
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

 
< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2023/5/28 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧:WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
現:「挑戦者たちの電脳書斎 デジタルデン」 (https://digi-den.net/)

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