前回のコラムでは「ほんとうに好きな色は、ホンネと一緒にバッグの中に隠れている」ことをお伝えしました。 今回のコラムでは、言葉による自己表現が苦手だ…
惹かれる色と似合う色が異なる場合の活かし方 – 色彩心理とパーソナルカラー
パーソナルカラーに「こだわり過ぎる」とココロの自由が制限されてしまいます。
パーソナルカラー診断を受けたことはありますか?
「パーソナルカラー」は
「肌・目・髪の色など、あなた自身の持っている色」と調和して
美しさや好印象を導き出してくれる「色のグループ」のこと。
「場面によって演出したい自分」をつくり出してくれる「色のグループ」のことでもあります。
「色彩心理」のワークショップやセッションに来て下さるお客様の中にも
もともと「色」に興味をお持ちの方が多くいらして
「パーソナルカラー診断」を受けたことのある方も、多くいらっしゃいます。
似合う色を身に着けると、本当に、お顔の印象が変わります。
パーソナルカラーは「魅せたい自分」をつくってくれる色のグループで
知っていると、コーディネートに迷いにくくなります。
ただ・・・
「似合うと言われた色」にこだわり過ぎて
他の色を身近に取り入れることをやめてしまうケースも多く見かけます。
かく言う私も、以前そうでした。
その時々の「ココロが必要としている色」を遠ざけてしまうとしたら
それは、とても、もったいないコト。
色を「自由に」使い、色を遊び、色を楽しむことで
心を解放し、可能性を広げることもできるんです。
「似合う色」と「心が惹かれる色」
どちらも上手に、取り入れていかれたらいいですね。
今日は、「似合う色」と「心が惹かれる色」が異なる場合の活かし方の話です。
パーソナルカラーの話
「パーソナルカラー」は
「肌・目・髪の色など、あなた自身の色」と調和し
美しさや好印象を導き出してくれる「色のグループ」
場面によって、自分のつくりたいイメージに演出してくれる色でもあります。
主に
「色相(色み)」たとえば、赤でも、黄み寄りの朱赤か、青み寄りのローズレッドか、等。
「明度(明るさ)の度合い」
「清濁(澄んだ色か、グレーの混ざった色か)」
「彩度(鮮やかさ)の度合い」
の「属性」をキーに色を見ていきます。
「パーソナルカラー分析・診断」は、本来
「あなたは赤が似合う」「あなたは青が似合う」という風に
似合う色名を限定するものではありません。
「赤の中でもあなたの魅力を引き出してくれる赤」
「青の中でも、あなたを美しく演出してくれる青」
「ピンクの中でも、あなたの肌の色が一番キレイに見えるピンク」など
似合う色の傾向(属性)を見つけ、似合う色のグループを選ぶ診断のコトをいいます。
例えば「ピンク」の中でも
「イエローベース」の「サーモンピンク」や「コーラルピンク」なのか。
「ブルーベース」の「フーシャピンク」や「鴇色(ときいろ)」なのか。
クリアな「ローズピンク」なのか、濁りのある「オールドローズ」なのか。
を選んでいく診断です。
(上の写真2枚は『色の名前 507』福田邦夫著 主婦の友社 のページを写したもの)
(上の写真:日本パーソナルカラー協会「属性ドレープ」4枚)
色を楽しみながら、色で自分をさらに魅力的にしていくためのもの。
でも、かつての私にも
「似合う色」にこだわり過ぎて、自由に色を使えなかった時期があります。
「似合う色」と「惹かれる色」
私は、20年ほど前に、たまたま見つけた書籍で「色彩心理」と出合いました。
それで「色彩心理」を学ぶために、3年ほど前「色彩学校」に入学、資格を取得しました。
でも実は「色彩学校」に通う10年ほど前に
パーソナルカラーのスクールに通い、パーソナルカラーアドバイザーの資格を取得しています。
その時にはまだ、「色彩心理」について、深くは学んでいませんでした。
パーソナルカラーのスクールに入り、初めに受けた自分自身のパーソナルカラー診断。
私のシーズンは「ウィンター(冬)」。
「ブルーベース(青み寄り)」で「濁りの無いクリアな色」のグループが似合う。
「コントラストの強い配色」が似合う。
「真っ白」「黒」が似合う。
そして、ウィンターの色のグループ中でも、
とくに「薄い紫」「薄い青」「薄いピンク」等が似合う
という診断でした。
もともと自分でも「ブルーベースの色」が好きで
そして「薄い紫・・・ラベンダー・ライラック」や「薄いピンク」「スカイブルー」が好きでしたので
診断を受けて似合う色がわかってから
迷うコト無く、ウィンターのグループの色
「ブルーベース(青み寄り)」で「濁りのない」「薄い・明るい」色を、積極的に取り入れるようになりました。
服を買う時に、失敗も無くなり良かったなぁ、と思いながら。
けれど、それ以降
自分に似合わないとされる「イエローベース(黄み寄り)」の色が
私の周りから、すっかり消えてしまいました。
服だけでなく、手帳や、ファイル、ペン、ノート、付箋まで。
また、気分転換に部屋に飾る、小さなブーケやポストカートまで。
全てにおいて「ブルーベース」の色を選ぶようになっていました。
黄み寄りの赤や、オレンジ・黄・黄緑・緑・茶色などの小物は
いっさい買わなくなってしまったんです。
色は、体験・記憶、イメージと結びついてます。
人は、無意識に、ひとつひとつの色に、自分にとっての意味を重ねていて
「惹かれる色」は、心の奥にある思いを表します。
自分の心を代弁してくれたり、心を支えてくれたりします。
人の感情って「ひとつ」では無いです。
いろいろな感情が混ざり合っていて、いろいろな側面がありますよね。
いろいろな可能性を秘めている。
環境によっても、状況・時期によっても、年齢によっても。
いろいろな自分が出てきていいはずです。
子どものときからずっと「好きな色」もあるけれど
その時々で変わってくる「好きな色・惹かれる色」もある。
惹かれる色に気づき、身近に取り入れることは
その時々の「自分のココロの表現」になるので
実は、とても大切なんです。
「本当は惹かれている色」を封印してしまうことで
「素の自分(内側・ホンネ)」と「見せている自分(外側・タテマエ)」に
「違和感」を持ってしまうことがあります。
ギャップができて、それがストレスになってしまうことがあるのです。
「惹かれる色」と「似合う色」の活かし方
「パーソナルカラー」を知って、それに合わせて服を揃えておくと
コーディネートに失敗が少なくなります。
でも、「それ以外は絶対ダメ!」ということではありません。
自分の似合うシーズンと異なる色に惹かれる場合には
・肌・目・髪の色と調和する色は顔のそばに持ってきて、そうではない色は顔から離れたボトムに使う。
・ファッション雑貨などに取り入れる。
・仕事ではパーソナルカラーを取り入れて、休みの日には惹かれる色を身に着ける。
・部屋着は好きな色にする。
・部屋の中に飾る小物・インテリアを惹かれる色にする。
など工夫して、取り入れてみてください。
また、「パーソナルカラー診断」は、本来
「あなたは赤が似合う」「あなたは青が似合う」
という風に、似合う「色名」を限定するものではなく
似合う色の傾向(属性)を見つけ、似合う色のグループを選ぶ診断のこと。
なので、” 「青が似合う」って言われたけれど「赤」が着たい! ”
そんな場合には、「赤」の中で「自分に似合う属性の赤」を選ぶこともできるんです。
似合う色を、狭い範囲で限定してしまわなくても大丈夫です。
また「美しさや好印象を引き出す」だけでなく
「自分を演出したい」ときにも、色を活用することもできます。
だから「似合う色」だけではなく
「魅せたい自分の印象」に合わせて、色彩心理・色のイメージを活用してみてください。
いつも身に着けなかった「色」を取り入れることが刺激になって
「新たな自分」を発見できるかもしれません。
色は、本来「自分の可能性を広げてくれるもの」です。
いろいろな色を取り入れて。
色彩豊かな毎日を楽しんでくださいね。
色を楽しみながら、今日も素敵な一日を。
< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語」になっている意味もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。>
(タイトル写真 : パーソナルカラー研究所スタジオHOW 30色カラー見本帳(Spring) / 文中に使用した写真のドレープ(布) : 日本パーソナルカラー協会ドレープ「属性ドレープ」 4枚 / 文中に使用した色見本 : 『色の名前 507』福田邦夫著 主婦の友社 のページを写したもの / 文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 参考文献 : 『心を元気にする色彩セラピー』末永蒼生著 PHP研究所、『役に立つパーソナルカラー』トミヤママチコ著 学研パブリッシング)
佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー
文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD
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