惹かれる色と似合う色が異なる場合の活かし方 – 色彩心理とパーソナルカラー

2017.08.27 (日)

パーソナルカラーに「こだわり過ぎる」とココロの自由が制限されてしまいます。

 

48色ネオパステル

 

パーソナルカラー診断を受けたことはありますか?

 

「パーソナルカラー」
「肌・目・髪の色など、あなた自身の持っている色」と調和して
美しさや好印象を導き出してくれる「色のグループ」のこと。
「場面によって演出したい自分」をつくり出してくれる「色のグループ」のことでもあります。

 

「色彩心理」のワークショップやセッションに来て下さるお客様の中にも
もともと「色」に興味をお持ちの方が多くいらして
「パーソナルカラー診断」を受けたことのある方も、多くいらっしゃいます。

 

似合う色を身に着けると、本当に、お顔の印象が変わります。
パーソナルカラーは「魅せたい自分」をつくってくれる色のグループで
知っていると、コーディネートに迷いにくくなります。

 

ただ・・・

 

「似合うと言われた色」にこだわり過ぎて
他の色を身近に取り入れることをやめてしまうケースも多く見かけます。
かく言う私も、以前そうでした。

 

その時々の「ココロが必要としている色」を遠ざけてしまうとしたら
それは、とても、もったいないコト。
色を「自由に」使い、色を遊び、色を楽しむことで
心を解放し、可能性を広げることもできるんです。

 

「似合う色」と「心が惹かれる色」
どちらも上手に、取り入れていかれたらいいですね。

 

今日は、「似合う色」と「心が惹かれる色」が異なる場合の活かし方の話です。

 

パーソナルカラーの話

 

カラードレープ-2-2

 

「パーソナルカラー」は
「肌・目・髪の色など、あなた自身の色」と調和し
美しさや好印象を導き出してくれる「色のグループ」
場面によって、自分のつくりたいイメージに演出してくれる色でもあります。

 

主に
「色相(色み)」たとえば、赤でも、黄み寄りの朱赤か、青み寄りのローズレッドか、等。
「明度(明るさ)の度合い」
「清濁(澄んだ色か、グレーの混ざった色か)」
「彩度(鮮やかさ)の度合い」
の「属性」をキーに色を見ていきます。

 

「パーソナルカラー分析・診断」は、本来
「あなたは赤が似合う」「あなたは青が似合う」という風に
似合う色名を限定するものではありません。

 

「赤の中でもあなたの魅力を引き出してくれる赤」
「青の中でも、あなたを美しく演出してくれる青」
「ピンクの中でも、あなたの肌の色が一番キレイに見えるピンク」など
似合う色の傾向(属性)を見つけ、似合う色のグループを選ぶ診断のコトをいいます。

 

例えば「ピンク」の中でも
「イエローベース」「サーモンピンク」や「コーラルピンク」なのか。
「ブルーベース」「フーシャピンク」や「鴇色(ときいろ)」なのか。
クリアな「ローズピンク」なのか、濁りのある「オールドローズ」なのか。
を選んでいく診断です。

 

 

 

(上の写真2枚は『色の名前 507』福田邦夫著 主婦の友社 のページを写したもの)

 

(上の写真:日本パーソナルカラー協会「属性ドレープ」4枚)

色を楽しみながら、色で自分をさらに魅力的にしていくためのもの。

 

でも、かつての私にも
「似合う色」にこだわり過ぎて、自由に色を使えなかった時期があります。

 

「似合う色」と「惹かれる色」

 

20160807-2

 

私は、20年ほど前に、たまたま見つけた書籍で「色彩心理」と出合いました。
それで「色彩心理」を学ぶために、3年ほど前「色彩学校」に入学、資格を取得しました。

 

でも実は「色彩学校」に通う10年ほど前に
パーソナルカラーのスクールに通い、パーソナルカラーアドバイザーの資格を取得しています。
その時にはまだ、「色彩心理」について、深くは学んでいませんでした。

 

パーソナルカラーのスクールに入り、初めに受けた自分自身のパーソナルカラー診断。
私のシーズンは「ウィンター(冬)」

 

「ブルーベース(青み寄り)」で「濁りの無いクリアな色」のグループが似合う。
「コントラストの強い配色」が似合う。
「真っ白」「黒」が似合う。
そして、ウィンターの色のグループ中でも、
とくに「薄い紫」「薄い青」「薄いピンク」等が似合う
という診断でした。

 

もともと自分でも「ブルーベースの色」が好きで
そして「薄い紫・・・ラベンダー・ライラック」や「薄いピンク」「スカイブルー」が好きでしたので
診断を受けて似合う色がわかってから
迷うコト無く、ウィンターのグループの色
「ブルーベース(青み寄り)」で「濁りのない」「薄い・明るい」色を、積極的に取り入れるようになりました
服を買う時に、失敗も無くなり良かったなぁ、と思いながら。

 

けれど、それ以降
自分に似合わないとされる「イエローベース(黄み寄り)」の色が
私の周りから、すっかり消えてしまいました。

 

服だけでなく、手帳や、ファイル、ペン、ノート、付箋まで。
また、気分転換に部屋に飾る、小さなブーケやポストカートまで。
全てにおいて「ブルーベース」の色を選ぶようになっていました。

 

黄み寄りの赤や、オレンジ・黄・黄緑・緑・茶色などの小物は
いっさい買わなくなってしまったんです。

 

色は、体験・記憶、イメージと結びついてます。
人は、無意識に、ひとつひとつの色に、自分にとっての意味を重ねていて
「惹かれる色」は、心の奥にある思いを表します
自分の心を代弁してくれたり、心を支えてくれたりします。

 

誕生-1-2

 

人の感情って「ひとつ」では無いです。

 

いろいろな感情が混ざり合っていて、いろいろな側面がありますよね。
いろいろな可能性を秘めている。
環境によっても、状況・時期によっても、年齢によっても。

 

いろいろな自分が出てきていいはずです

 

子どものときからずっと「好きな色」もあるけれど
その時々で変わってくる「好きな色・惹かれる色」もある。

 

惹かれる色に気づき、身近に取り入れることは
その時々の「自分のココロの表現」になるので
実は、とても大切なんです。

 

「本当は惹かれている色」を封印してしまうことで
「素の自分(内側・ホンネ)」と「見せている自分(外側・タテマエ)」に
「違和感」を持ってしまうことがあります。
ギャップができて、それがストレスになってしまうことがあるのです。

 

「惹かれる色」と「似合う色」の活かし方

 

 

「パーソナルカラー」を知って、それに合わせて服を揃えておくと
コーディネートに失敗が少なくなります
でも、「それ以外は絶対ダメ!」ということではありません。

 

自分の似合うシーズンと異なる色に惹かれる場合には

 

・肌・目・髪の色と調和する色は顔のそばに持ってきて、そうではない色は顔から離れたボトムに使う。
・ファッション雑貨などに取り入れる。
・仕事ではパーソナルカラーを取り入れて、休みの日には惹かれる色を身に着ける。
・部屋着は好きな色にする。
・部屋の中に飾る小物・インテリアを惹かれる色にする。

 

など工夫して、取り入れてみてください。

 

また、「パーソナルカラー診断」は、本来
「あなたは赤が似合う」「あなたは青が似合う」
という風に、似合う「色名」を限定するものではなく
似合う色の傾向(属性)を見つけ、似合う色のグループを選ぶ診断のこと。

 

なので、” 「青が似合う」って言われたけれど「赤」が着たい! ”
そんな場合には、「赤」の中で「自分に似合う属性の赤」を選ぶこともできるんです。
似合う色を、狭い範囲で限定してしまわなくても大丈夫です。

 

また「美しさや好印象を引き出す」だけでなく
「自分を演出したい」ときにも、色を活用することもできます。
だから「似合う色」だけではなく
「魅せたい自分の印象」に合わせて、色彩心理・色のイメージを活用してみてください。

 

いつも身に着けなかった「色」を取り入れることが刺激になって
「新たな自分」を発見できるかもしれません。

 

佑貴つばさ-色鉛筆-2-Copyright レゼル・ド・マクルール

 

色は、本来「自分の可能性を広げてくれるもの」です。

 

いろいろな色を取り入れて。
色彩豊かな毎日を楽しんでくださいね。

色を楽しみながら、今日も素敵な一日を。

 

< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語」になっている意味もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。>

 

(タイトル写真 : パーソナルカラー研究所スタジオHOW 30色カラー見本帳(Spring) / 文中に使用した写真のドレープ(布) : 日本パーソナルカラー協会ドレープ「属性ドレープ」 4枚 / 文中に使用した色見本 : 『色の名前 507』福田邦夫著 主婦の友社 のページを写したもの / 文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 参考文献 : 『心を元気にする色彩セラピー』末永蒼生著 PHP研究所、『役に立つパーソナルカラー』トミヤママチコ著 学研パブリッシング)

 

佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー

 

文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD

 

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