前回のコラムでは「ほんとうに好きな色は、ホンネと一緒にバッグの中に隠れている」ことをお伝えしました。 今回のコラムでは、言葉による自己表現が苦手だ…
色彩心理。明るい色は解放感。暗い色は充実感やストレスにもつながります。
目次
「秋の色」と聞くと、どんな色をイメージしますか?
朝夕、急に涼しくなりましたね。
「秋なんだなぁ」と感じる今日この頃。
「秋の色」というと、どんな色を思い浮かべますか?
コスモスのピンク色。曼珠沙華の赤。イチョウの葉の黄色。
ハロウィンのかぼちゃのオレンジ。栗の茶色。稲穂の金色。
熟した葡萄やワインの暗い赤紫色。
秋に「特別なイベント」がある方は、それにまつわる色を思い浮かべるかもしれません。
秋に「楽しい思い出」がある方は、その記憶とつながる色に惹かれるかもしれません。
「秋の色」はどちらかと言うと
「薄い、淡い色」「明るい色」よりも
「深い色・濃い色」「暗めの色」をイメージする方が多いかもしれませんね。
その「秋の色」は好きですか?
人がある色に惹きつけられる大きな理由は、その色のイメージがその時の気持ちに合っているから。
その時の自分の「ココロとカラダに必要な色」を、無意識に選んでいます。
その色のイメージに自分が包まれている時「自分の気持ちを語ってくれる色」に惹かれることもあれば
「その色にイメージするものが足りなくて、求めている時」に惹かれることもあります。
また、人はそれぞれの色にイメージを持っているので
自分がその色を身につけることで、周囲に与えるイメージが変わったりもします。
今日は、暗い色・明るい色のイメージの話です。
暗い色は、成熟・充実感・安定感のイメージ
色は、体験・記憶、イメージと結びつきやすく、人は色に「象徴的な意味」を感じています。
赤、オレンジ、黄、緑、青、紫・・・などの
「色相 しきそう(色みの性質)」によっても、イメージが変わりますが
たとえば、同じ青系の色であっても「明るい空の青」と「深い海の青」など
色の明るさ・暗さでもイメージが変わります。
色の「明度(明るさの度合い)」は見た目の「軽い・重いの印象」につながります。
明るい色は「軽そうに」見え、暗い色は「重そうに」見えます。
暗い色は、その「重み」のイメージとも重なり、一般的には
「充実感・安定感・成熟・落ち着き・蓄積」などのイメージとつながりやすいです。
また、少しネガティブなイメージとしては
「ストレス・抑圧」などとつながりやすいです。
暗めの色の一般的なイメージを、色相(しきそう)別に見てみましょう。
◆赤・オレンジ・黄など
外交的な心理・活動的な心理とつながりやすい
「暖色系の色」が暗くなった場合。
「充実感・安定感」などのイメージにつながることもあれば
「不完全燃焼」などのイメージにつながることもあります。
◆青など
求心的な心理や冷静さとつながりやすい
「寒色系の色」が暗くなった場合。
「誠実さ・真面目さ」などのイメージにつながることもありますが
「自己抑制・緊張感」などにつながることもあります。
◆中性色系の色の中で
「紫・赤紫」が暗くなった場合
「成熟・蓄積」のイメージとつながることもありますが
「葛藤・不調」などとつながる場合もあります。
最近、なぜか「暗い色」ばかりに惹かれるなぁ、という方。
何か気になるキーワードはありましたか?
明るい色は、解放感・希望・優しさのイメージ
明るい色は、その「軽さ」のイメージとも重なり、一般的には
「解放感・軽やかさ・幸福感・やわらかさ」などのイメージとつながることが多いです。
とくに、薄い、淡い色は「優しさ」のイメージとつながりやすいです。
淡い色の中でも「最も優しく感じられる色」は
一般的には「淡いピンク色」のようです。
また、薄い・淡い色に
「解放されたい気持ち」「現実から逃避したい気持ち」や
「誰かに頼りたい気持ち」が投影されていることもあります。
◆赤・オレンジ・黄など
「暖色系の色」が明るくなった場合には
「喜び」「リラックス感」などのイメージにつながりやすいです。
◆青など
「寒色系の色」が明るくなった場合には
「自立」「自由」などにつながる場合もあります。
◆中性色系の色の中でも
バランスを表しやすい「緑」が明るくなった場合には
「健康」「安心感」などとつながる場合もあります。
◆中性色系の色の中でも
「紫」が明るくなった場合には
「癒し」「繊細さ」などのイメージとつながりやすいです。
最近「明るい色」ばかりに惹かれるなぁ、という方。
何か気になるキーワードはありましたか?
惹かれる色の明るさが変わったときは?
◇以前は「明るい色」が好きだったけれど
最近は「暗い色」が気になるという方。
今、充実感を持っているのかもしれません。
あるいは、ストレスが溜まっているのかもしれません。
◇以前は「暗い色」が好きだったけれど
最近は「明るい色」に惹かれるという方。
心が開放的になってきたのかもしれません。
これまでは、大人の成熟した自分を目指してきたけれど
これからは、もっと軽やかに楽しみたいのかもしれません。
惹かれる色から、あなたのココロを見つめてみてくださいね。
明るい色と暗い色。洋服のトップスとボトムスに取り入れる時には?
この「明るい色」と「暗い色」は、見た目の印象にも反映します。
部屋の中を見るとお気づきかと思いますが
一般的に、天井や壁の色が明るく、床の色は暗くなっていると思います。
「上の方が明るく下の方が暗い」と自然な感じになり、安定感につながります。
これは洋服に置き換えても同じです。
トップス(上半身)の方が明るく、ボトムス(下半身)の方が暗いと「安定感」につながります。
反対に、トップスの方が暗く、ボトムスの方が明るいと「躍動感」につながるのです。
スポーツ選手のユニフォームには「パンツが白」のことも多いですよね。
色の中でいちばん明るい「白」をボトムに持ってくることで
躍動感・活動的なイメージにつながるようにしているのです。
「痩せて見えるように」と、「黒」を着ている方も多いかもしれません。
「黒」は、確かに「収縮して見える色」です。
でも同時に、人の目に見える色の中でいちばん暗い色が「黒」
いちばん「重たく」見える色でもあるので、注意してくださいね。
魅せたいイメージに合わせて、トップスとボトムスの配色を工夫してみてください。
色のチカラを味方につけて。今日も素敵な一日を。
惹かれる色について「動画」で解説しています。ぜひ、ご覧ください!
YouTube【私色のつばさチャンネル】にて、動画で「惹かれる色から心がわかる」の解説を行っていますので、是非こちらもご覧ください。
引用元:惹かれる色から心がわかる ~ 色とココロのコンシェルジュ 佑貴つばさ~
< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語」になっている意味もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。>
(タイトル&文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD /参考文献 : 『心を元気にする色彩セラピー』末永蒼生著 PHP研究所、『色彩検定公式テキスト3級編』内閣府認定 公益社団法人色彩検定協会監修、『色彩心理のすべてがわかる本』山脇惠子著 ナツメ社、『なりたい自分になるための「色」の掟。』高坂美紀著 講談社)
佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理の専門家
文中に使用した塗り絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD
Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~
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