「黒い服」のはなし【Vol.2】大人の女性が魅力的に黒を着るために!

2024.02.08 (木)

~わたしを磨く色彩の魔法~

 
前回から「黒い服」についてお伝えしています。
【Vol.1】では、シャネルが女性のスタイルに取り入れたリトル・ブラック・ドレスの「黒」が、自立し自由な心で生きる女性のための黒だったことをお話ししました。今回【Vol.2】では、大人の女性が「無難だから選ぶ黒」から「ステキに着る黒」に変えるためのポイントについてお伝えします。

 
「黒い服のはなし【Vol.1】リトル・ブラック・ドレス」はこちらからご覧いただけます!

 

黒は、強く、重い色

 

 
「黒」は、存在感がある、凛とした、気高い色。「とりあえず、黒」をやめ、「あえて、黒」をオシャレに着る。とくに大人の女性には、黒の魅力を活かして着こなして欲しいと思います。

 
「黒」につながる一般的なイメージや意味には「自己確立・意志の強さ・集中・高級感・フォーマル・威厳・重厚・存在感・プロフェッショナル」「ミステリアス」や「反抗」「怒り・抑圧・悲しみ・孤独・重苦しさ・威圧感・不安・恐怖・絶望感・自分を守りたい心理・人と距離を置きたい心理」などがあります。こうしてことばを並べてみると、「黒」はプラスにもマイナスにも「エネルギーの強い色」だと、改めて感じるのではないでしょうか。

 
人が目にする色の中でいちばん暗い色である黒は、「いちばん重たい色」でもあります。全身を黒で覆ってしまうと「見た目」にも重たく見えたり、「心」まで重たそうに見えたりすることがあるので、要注意です!

 

黒は、顔を暗くみせる色

 

 
「顔映りの面」からも、黒を見てみましょう。顔のそばに明るい色を持ってくると、その明るさが顔に反映し顔全体が明るく見えます。反対に、顔のそばに暗い色を持ってくると、その暗さが顔に反映し顔全体が暗く見えます。暗い色は、肌色や顔の上にあるものを、より濃く見せるのです。

 
「黒」はいちばん暗い色。顔のそばにある「黒」は、目鼻立ちをくっきり見せる、輪郭を引き締めシャープに見せるというプラスの効果がある一方、シミやクマ、シワやほうれい線なども濃く深く見せるというマイナスの面があるのです。

 
もしも、最近「黒が似合わなくなった」と感じていたら、黒のマイナス面の方が強く表れているのかもしれませんね。

 
黒のマイナスの作用については次回の記事で詳しくお伝えしますが、黒い服を着るなら、あなたの個性が色の強さや重さに負けないように、ぜひ「攻めの姿勢」で着てくださいね!

 
大人の女性が、「黒」を活かすために

 
「顔映り」や「色の強さ、重さ」を踏まえて、大人の女性が「黒」を身に着けるには、こんな工夫をしてみましょう。
・顔から少し離れたところ、ボトムスやファッション雑貨、小物などに取り入れる
・明るい色と組み合わせて取り入れる、メリハリをつける
・全身を黒で覆わない、分量に気をつける、アクセントとして使う
・重い印象にならない素材を選ぶ
・強い意志を持ちたい、ブレたくない、など自分を強くしたいときに取り入れる
・特別なシーンで身に着ける
・いつも「黒」ばかりにならないように、他のさまざまな色も取り入れる

 

首元の色を工夫する

 

顔のそばの黒は、肌色を暗く見せ、シミやシワなどを目立たせてしまうことは、前述しました。
「あえて、黒」を着るときには、ぜひ「首元の色」に工夫をしましょう。

 
トップスに黒を着るのなら
・襟元は大きめに開いたものを選び、顔のすくそばに「黒」がこないようにする
・襟元には、明るい色のスカーフやネックレスを着けて、顔に明るさを反映させる
・大きめのイヤリングを着けて、顔のまわりを明るくする
などのコーディネートを心がけてください。

 

黒✖黒のコーディネートでやってはいけないこと

 

 
「黒」を「地味で無難な色」でなく、「高級感と気品のある色」として着こなすためには、素材選びも大事。大人の女性は、光沢やハリのある素材、織りの美しい素材、なめらかな素材、触ったときに心地よい素材などを選びましょう。

 
ただ、大人の女性の肌は加齢によって少したるんでやわらかくなることがあり、「透ける素材」や「レース」の黒を選ぶと、透けて見える肌の質感から、ちょっとセクシーに見えないか気になる方もいるかもしれません。そんな時には、透けない素材で「カットワーク」が施されているデザインを選んだ方が、素敵に着こなせるかもしれませんね。

 
また、ひとつの「黒」のアイテムに、「少しだけ」色みの異なる別の「黒」のアイテムを組み合わせて着ている方を、ときどき見かけます。黒いブラウスに少しだけ色みの異なる黒いスカートを合わせたり、黒いワンピースの上に少しだけ色みの異なる黒いジャケットを着たり、ということです。こうして、微妙に色みが違う2つの黒を合わせる場合、「素材」を考えずに着てしまうと美しく見えないことがあります。

 
「黒」と「黒」を組み合わせる時は、もともとセットアップになっている「同じ色、同じ素材」のアイテムを合わせて着る、あるいは、ニット、サテン、オーガンジー、ツイードなど「全く異なる素材」の中から選んで合わせる方が、コーディネートはまとまります。

 
大人の女性が黒をカッコよく着こなすには、工夫が必要。黒は、決して「無難な色」ではないのです。

 
「黒い服」のはなし。次回もお楽しみに!

 
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

 
*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

 
< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2022/7/24 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧:WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
現:「挑戦者たちの電脳書斎 デジタルデン」 (https://digi-den.net/)

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

色彩心理 自己分析プライベートセッション

NHK Eテレ、TBS、フジテレビ、日経電子版、読売新聞、メディア実績ページを見る

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 「黒い服」のはなし【Vol.2】大人の女性が魅力的に黒を着るために!

お問い合わせはこちら

メールでのお問い合わせ

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »
  • 働く大人女性の独身女性へ
  • 今が「転機」の50代女性へ
  • 実践的な企業研修をお探しの方へ
  • YouTube 私色のつばさチャンネル 動画を観る

コラムテーマ一覧

過去のコラム

私が伝えたい11のこと

pagetop