大人のカラーコーディネート、軽やかに魅せるポイントは?<後編>

2024.02.08 (木)

~わたしを磨く色彩の魔法~

 
2回にわたり、大人の「見た目」と「心」を軽やかにしてくれる「カラーコーディネートのポイント」についてお伝えしています。前回<前編>は、「軽く感じる色vs重く感じる色」「トップスとボトムスの色づかい」についてお話しました。

 
「大人のカラーコーディネート、軽やかに魅せるポイントは?<前編>」はこちらからご覧いただけます!

 
今回<後編>は、「顔映りのよい白の使い方」「配色の3つの方法」についてお伝えします。

 

コーディネートをスッキリ見せるのは「顔映りのよい白」

 

 
お店に服を探しに行って「着てみたい!」と感じる色の一着に出会ったら、次に迷うのは「色の組み合わせ」ではないでしょうか。

 
「鮮やかな色」をファッションに取り入れる時に、組み合わせる色がいつも「無彩色(むさいしょく)- 色みを持たない色 – 」の「黒、グレー、白」という方が多いかもしれません。鮮やかな色と無彩色の2色の組み合わせは、まとまりやすい配色ですが、少しマンネリ化してしまいませんか。

 
いつもと違うコーディネートを楽しみたい時にはぜひ、「有彩色(ゆうさいしょく)- 黒・グレー・白以外の色みを持った色 – 」 を2色(以上)使った組み合わせにもトライしてみてください。有彩色同士の配色については、次の項で「3つの方法」をお話しますね。
その前に一つお伝えしたいのが「顔映りのよい白」の使い方です。有彩色同士を組み合わせて「まとまらない」と感じた時に、ぜひプラスして欲しい色が「白」なのです。
 

 
人が目にする色の中で、最も明るく、最も軽く感じられる色が「白」。暗い色同士の組み合わせで「重たい印象」になった時や、鮮やかな色同士の組み合わせで「派手すぎる印象」になった時、また「ごちゃごちゃした印象」になった時に、白を取り入れてみましょう。

 
たとえば、

 
・トップスもボトムスも「鮮やかな色」「濃い色」を選んだ時、白いベルトを着けて色同士がぶつからないようにする。
・「濃い色」「暗い色」のワンピースを着用した時に、バッグとシューズを白にして、軽さとメリハリをプラスする。
・トップスに暗い色を選んで、顔が暗く見える時は、白いスカーフやネックレスを顔の近くに着ける。

 
などです。

 
その他、カーディガン、ブレスレットなど白い小物は、コーディネートをスッキリまとめてくれるでしょう。
 

 
そして、顔の近くに「白」を着用する場合は「顔映りのよい色み」を選ぶことで、より印象アップにつながります。顔映りのよい「白」の見つけ方は、以前デジタルデンに掲載した記事を参考になさってください。

 
「顔映りのよい「白」をコーディネートに活かしてみよう!」はこちらからご覧いただけます!

 
ぜひ「白」を活用して、スッキリと軽やかな着こなしを楽しんでくださいね。

 

配色の3つの方法

 

 
配色を考える際、「色相環(しきそうかん)」を参考に、色と色との関係性を知っていると、コーディネートがしやすくなります。「色相環」とは、虹(スペクトル)の色「赤・橙(オレンジ)・黄・緑・青・藍・青紫」に「紫・赤紫」を加えて色のグラデーションで並べ、その両端を丸くつないで「有彩色」を輪にしたものです。
 


( 出典:『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著マキノ出版 )

 
色彩学ではもう少し細かいものを使うことが多いのですが、ここでは簡略化した「12色を配した色相環」を掲載しました。この12色を基に以下の3種類の配色を解説します。

 
同系色(統一感)
同じ色相で明るさやトーンを変えた配色は「まとまり・統一感」を感じさせます。たとえば、「赤」と赤を薄くした「ピンク」との組み合わせ、「オレンジ」とオレンジを暗くした「茶色」との組み合わせ、などです。

 
類似色(調和)
12色の色相環で、隣り合う色同士の配色は「調和」を感じさせます。たとえば、「黄色」と「黄緑」との組み合わせ、「黄色」と黄緑を暗く濁らせた「オリーブグリーン」との組み合わせ、などです。

 
反対色(メリハリ)
色相環で、反対側(向かい側)にある色同士や、反対側の色の隣の色との配色は、バランスが良く「メリハリ」も感じさせます。たとえば、赤なら「緑、青緑、緑みの青」との組み合わせ、黄色なら「青、青紫、紫」との組み合わせ、などです。青なら「赤みの橙(オレンジ)、黄みの橙(オレンジ)、黄色」などです。

 

「反対色」を素敵にコーディネートするコツは?

 

 
いつもと違うカラーコーディネートを楽しみたい時や、色で「躍動感」「メリハリ」を演出したい時に、「反対色」の組み合わせを取り入れてみてください。

 
反対色の2色を組み合わせる際、どちらも鮮やかな色を選ぶと、強い印象・派手な印象になります。その印象を少しやわらげたい場合には、どちらかの色を「薄くする」、あるいは「暗くする」など、「トーン(色の調子)」を変えることで馴染みやすくなります。

 
たとえば、「緑」を明るい「ミントグリーン」に変える、「オレンジ」をソフトな「ベージュ」に変える、「オレンジ」を暗い「茶色」に変える、「青紫」を薄い「ラベンダー」に変える、などです。こうして馴染みやすくした配色が、たとえば「黄緑とラベンダー」「青と茶色」「空色とベージュ」などです。
 

 
また、前述したように、トップスとボトムスの配色に「反対色」を選んだ場合には、色と色との間に「白」のベルトをすることで、全体のカラーコーディネートをまとめることもできます。

 
身に着ける色は「見た目」の印象をアップしてくれます。また、身近にある色は「心」にも影響を与えます。春から初夏へと変わるこの時期、新しい色にチャレンジして「新しい自分」を発見してみませんか。見た目も心も軽やかに、色を通して素敵な自分を表現してくださいね!

 
今回は「大人のカラーコーディネート、軽やかに魅せるポイントは?」<後編>をお伝えしました。次回もお楽しみに!

 
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

 
*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

 
< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2022/5/1 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧:WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
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