体感温度を下げる色「青」

～わたしを磨く色彩の魔法～

 
みなさまこんにちは。
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラーの佑貴つばさです。
 
蒸し暑い日が続きますね。家の中で快適に過ごせていますか？
睡眠は充分に取れていますか？
 
この季節は眠りが浅くなりがちですよね…。
 
暑い夏を少しでも快適に過ごすために、体感温度を下げリラックスする方法の一つとして、ぜひ「色の効果」も取り入れてみてください。
 
今回は、涼しさを感じさせてくれる色「青」についてお伝えします。

「青」につながるイメージや意味は？

 
青系の色といっても、明るい青である「空色」から、暗い青である「紺色」まで、さまざまな明るさの色があります。ここでは、中くらいの明るさの「青」の心理についてお伝えしますね。
 
「青」につながる一般的なイメージや意味の中で、ポジティブなものには「冷静・集中・自立・知性・信頼・爽快感・沈静」など。また、ネガティブな側面として「自己抑制・悲しみ・孤独」などがあります。
 
青に惹かれるのは、「立ち止まって自分を見つめたい」「冷静に物事をすすめたい」と感じるときや、「自立したい」と思うとき。また、「気持ちを抑制している」「悲しみを抱えている」、そんな心の状態が青とつながることもあります。

「青」は体感温度を下げる色

 
私は夏用のパジャマや枕カバーには、青系の色を選んでいます。
ひんやりするマットを布団の上に敷いていますが、これも「空色」です。「冷たさ」「涼しさ」をイメージさせるものには、青系の色が使われることが多いですよね。
 
一般に「赤・オレンジ・黄」系統の色には暖かさを感じ、これらを「暖色」と呼びます。「青」系統の色を中心に「青緑」なども含め、冷たさを感じる色を「寒色」と呼びます。
 
赤やオレンジは「炎や太陽」を連想させるので、そこで体感した暖かさを呼び起こします。一方で青は「水や日陰」などを連想させるので、そこで体感した冷たさや寒さに結びつきます。このように、人が色に持つ「暖かい」「冷たい」という感覚は、人間の歴史的な経験から呼び起こされるものだと考えられています。
 
実際に「暖色のインテリアでまとめた部屋の中」と「寒色のインテリアでまとめた部屋の中」、それぞれに居る時の「体感温度」を比べると「2～3度も違う」という実験結果があるそうです。色を変えるだけで、身体が感じる温度を下げられるのであれば、ぜひ色の効果を取り入れたいものですね。

「青」はリラックスさせてくれる色

 
そして、赤などの「暖色」は活動モードの「交感神経」と関わりがあり、反対に青などの「寒色」は休息モードの「副交感神経」と関わりがあるとされています。「自律神経」のバランスを測る実験で、赤で囲まれた部屋の中にいると交感神経が優位になり、青で囲まれた部屋の中にいると副交感神経が優位になることが分かってきているそうです。青い物を身近に取り入れれば、体を休めて心を落ち着かせることにも繋がるのですね。
 
リラックスして眠りに就きたい時、身近な物に「青」を選んでみましょう。ベッドまわりの小物、枕カバーやタオルなら手軽に取り入れられますね。暑さが続くこの時期は、シーツも「空色・水色」などの薄い青色に変えてみると良いでしょう。
 
また、暑い日には入浴剤に「薄い青色」を選ぶのも良いですね。ぬるめのお風呂に入浴剤を入れてリラックス。そして寝る前には「青い物」が目に入るようにしておきましょう。
 

 
ただし、照明の「青白い光」は夜眠る前には NGです。リラックスタイムや寝る準備時間の照明には「温かく優しいオレンジ色の光」を選んでください。
また、部屋の中に「深い青」を大きな面積で取り入れると、「寂しさや孤独感」に繋がることもあります。
インテリアに「深い青」を選ぶ場合には、適度な分量にしておきましょう。
 
暑さが厳しい季節には「青」のチカラを取り入れて、体感温度を下げる&リラックス。ぜひ、試してみてくださいね。
 
今日は「青の効果」についてお伝えしました。次回も楽しみにしていてください。
 
＊色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ･意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。
 
＊参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版、『色彩心理のすべてがわかる本』山脇惠子著 ナツメ社
 

< 本記事は、佑貴つばさがウェブマガジン【作家たちの電脳書斎デジタルデン】に寄稿し 2021/7/11 に掲載された記事を、デジタルデン許可の元に転載したものです >
旧：WEBマガジン「作家たちの電脳書斎 デジタルデン」公式掲載原稿
現：「挑戦者たちの電脳書斎 デジタルデン」 (https://digi-den.net/)

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