あなたの好きな色、子どもの頃の嬉しい記憶とつながっているかもしれません。色彩心理のはなし

2020.05.22 (金)

なぜ、その色が好きですか?

 

 

あなたの好きな色は何色ですか?

 

なぜだかわからないけれど、惹かれる色はありますか?
いつ頃から、その色に惹かれていますか?

 

どんな時に惹かれますか?

 

その色は、もしかすると
「子どもの頃の大切な記憶」とつながっているかもしれません。

 

色は、体験・記憶、イメージとむすびつきやすく
人は一つひとつの色に、象徴的な意味を感じています。

 

そして、その意味には、大きく分けて2種類あります。
■ ひとつめは「赤は情熱、青は冷静」のように、多くの人の共通語になっている一般的な色彩の意味
■ ふたつめは「個人的な経験」によって異なる、色彩の持つ多様な意味

 

色の持つイメージ・意味には、「個人的な経験・記憶とつながっているもの」があるのです。

 

育った環境のイメージの色

 

 

以前、友人とランチをした時のこと。
光沢のある「モスグリーン色」のとても素敵なハーフコートを、友人が着ていました。

 

「大好きで、ずっと着ているの」と教えてくれました。
「この色を身につけていると、なんだか安心する」のだそうです。

 

色について、会話を重ねていくうちに

 

「緑と茶色が混ざったその色」が
実は「子どもの頃の記憶」とつながっていること
「彼女のベースになっている色」だということ、が分かってきました。

 

「あっ、そうだ。育った環境にあった自然の色!」
彼女もそのとき、気づいたようです。

 

「育った環境にあった色」であるのと同時に
「優しいお父さまのイメージ」とも重なるのだそうです。

 

彼女が「モスグリーン」を好きな理由。
それは「子どもの頃の楽しかった記憶や安心感」とつながる色だからだったのです。

 

お母さまのイメージの色

 

 

また、セッションに来てくださった、ある女性は
「赤」から、自分の気持ちに発見がありました。

 

ぬり絵を通して自分を見つめるワークショップやセッションでは
「カランダッシュ社」というスイスのメーカーの
「水性40色 色鉛筆」「水性40色 クレヨン」の
合計 80 色を用意しています。

 

その中には、「赤系の色」でも、少しずつ色みの異なるものが 5本あります。
けれども、彼女は、ぬり絵をしながら
「この赤じゃないなぁ」
「これでもないかなぁ」
「大好きな赤と少し違うんだなぁ」
とおっしゃって。

 

「好きな赤」が見つからず、2つの色を混ぜながら
気持ちにピッタリくる「赤」を作り出しています。
「赤」にこだわりがあるようです。

 

「好きな赤があるのですね」と伺ってみました。

 

「なぜ、その赤が好きなのですか?」
「その赤から、何を思い出しますか?」

 

「その赤は何の色ですか?」

 

すると、しばらく考えてから、こうおっしゃったのです。

 

「そう!」
「子どもの頃、母が使っていた口紅の色です」

 

彼女が「好きな赤」は「お母さまの記憶」とつながっていたのです。

 

厳しかったけれど、でも一番身近な大切な存在。
彼女のココロの中にある「お母さまへの思い」が
惹かれる色に投影されていたようです。

 

「一番好きな自分」の色

 

 

ぬり絵ワークショップにきてくださった、別の女性。
以前から「何かつらいことがあった時に、決まって惹かれる色」があるそうです。

 

その色は「マゼンタ(赤紫)」

 

ぬり絵につかった「マゼンタ色」を見ながら
会話を重ねて、彼女の記憶をたどってみました。

 

すると
「思い出しました!」と、彼女。

 

「子どもの頃に、着ていたワンピースの色です」
「この色のワンピースを着ていると、いつも ” 可愛いね ” ってほめてもらえたんです」

 

彼女にとって「マゼンタ色」は
「自己を回復するときに必要な色」だったのです。

 

つらいこと、悲しいことがあったとき。
子どもの頃の幸せな記憶を、無意識にたどっていた。
そして、その色に心を支えられていたのです。

 

色で自分史をつくるワークがあります

 

 

私が色彩心理を学んだ「色彩学校」講座のカリキュラムの中に
「カラーヒストリー」
というワークがあります。

 

子ども時代から現在までの自分の歴史を、色彩によってたどります。
好きだった洋服の色、身近にあった色、育った環境にあった色。
家族や友達のイメージの色。
感じていた自分の心の色・・・

 

その年齢・年代に「カラーチップ」を貼ったり、色を塗ったりしながら
色で「自分史」をつくっていきます。

 

そこから
現在の自分の色の感じ方「好き・嫌い」のルーツを探る。
色彩を通して、現在の人間関係を考える。
自分の大切なものを発見する。

 

そして
必要があれば「その場所」から自分を解放して
新しい自分の可能性を見つける。

 

そんなワークです。

 

みなさんに「カラーヒストリー」のワークを開催させていただくときには
私自身が、作成したカラーヒストリーを見返し
自分の気持ちを思い起こしています。

 

 

私は、薄い紫・・・「ラベンダー色・藤色」が、今もとても好きです。

 

 

私にとって「リラックスできて、優しい気持ちになれる」色。

 

カラー・ヒストリーを作成した時
なぜその色が好きなのか、私にも、発見がありました。

 

たしか、小学校の参観日か卒業式だったと思うのですが
母が着物を着て、教室にきてくれたことがあります。
肩に手編みのショールを掛けていました。

 

その色が「藤色」

 

その時の母がとても綺麗に見えて。
嬉しくて、クラスのみなに自慢したくなった。
そんな気持ちを今も覚えています。

 

大人になった今、ちょっぴり恥ずかしいのですが
「藤色」は私にとって、優しい母の記憶だったようです。

 

デスクの前に飾ってある写真の母は「藤色」のブラウスを着ています。
気づくと、やはりこの写真を選んでいました。
私にとって母のイメージであり
私を落ち着かせてくれる色のようです。

 

 

あなたの好きな色は何色ですか?
なぜ、その色が好きですか?

 

あなたの「子どもの頃の嬉しい記憶」と結びついているかもしれません。
あなたのココロを、そっとささえてくれる「大切な色」かもしれません。

 

好きな色と向き合いながら。
あなたの大切なモノを、ときどき思い出してみてください。
チカラをもらってくださいね。

 

 

あなたの気持ちを大切に!今日も素敵な一日を。

 

色につながる記憶「ショートストーリー動画」を、ぜひご覧ください!

 

YouTube【私色のつばさチャンネル】にて、動画「色をさがして~あこがれの黄色に会いに~」を公開していますので、是非こちらもご覧ください。

引用元:色をさがして「あこがれの黄色に会いに」~ 色とココロのコンシェルジュ 佑貴つばさ~

 

< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語」になっている意味もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません>

 

(タイトル写真&文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD)

 

佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー

 

Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~

 

お読みいただきありがとうございます。
あなたの「いいね!」が励みになります。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

色彩心理 自己分析プライベートセッション

NHK Eテレ、TBS、フジテレビ、日経電子版、読売新聞、メディア実績ページを見る

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: あなたの好きな色、子どもの頃の嬉しい記憶とつながっているかもしれません。色彩心理のはなし

お問い合わせはこちら

メールでのお問い合わせ

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »
  • 働く大人女性の独身女性へ
  • 今が「転機」の50代女性へ
  • 実践的な企業研修をお探しの方へ
  • YouTube 私色のつばさチャンネル 動画を観る

コラムテーマ一覧

過去のコラム

私が伝えたい11のこと

pagetop