色は皮膚でも感じている！

皮膚は「第三の脳」！？

 

 

資生堂ライフサイエンス研究センター
主任研究員
傳田 光洋（でんだ・みつひろ）氏の著書
『第三の脳』を読みました。

 

「腸は第二の脳」といわれますが
「皮膚は第三の脳」と傳田氏は説いていて

 

本の中に
「色を識別する皮膚」
という節があります。

 

「色」の違いは「光の波長」の違い

 

 

ここで、なぜ色が見えるのかについて
簡単にですが、お話させていただきますね。

 

色を見るためには
「光源」「物体」「視覚（目）」の３つの要素が必要で
「目」で受け取った情報を「脳」で処理して
はじめて色を認識することができるとされています。

 

目で色の情報を受け取り、脳へ情報を送るのですが
私たちが見ている色の違いは
物体が反射・吸収・透過している「光の波長」の違いです。

 

私たちが色を見るためには「光」が必要ですが
光とは何かというと
電気と磁気のエネルギーが空間を伝わっていく
「電磁波」の一種。

 

電磁波は
「振幅（しんぷく）」（波の山の高さのこと）」と
「波長（はちょう）」（波の山から山までの長さのこと）
で表されます。

 

太陽の光は、無色ですが
さまざまな波長の異なる光が集まってできています。

 

さまざまな波長を持つ電磁波の中で
人間の眼が感じることのできる波長の範囲の電磁波を
「可視光（かしこう）」と呼びます。

 

可視光の中で
・長い波長は「赤」の領域
・中くらいの波長は「緑」の領域
・短い波長は「青紫」の領域
になります。

 

色の違いは
これらの波長域の光を
どのくらい反射（透過）しているかという
反射率（透過率）の違いです。

 

私たちがさまざまな色を認識できるのは
目にある網膜が
この「光の波長の違い」を感じているから。

 

そして、『『第三の脳』によれば
皮膚も、その「波長の違い」を感じとっているようです。

 

皮膚は色を識別している。

 

 

 

以下、『第三の脳』からの引用です。
【色を識別する人間の網膜には、赤を感じる細胞、緑を感じる細胞、青を感じる細胞が混在していて、様々な色に対して、それぞれの細胞が応答する比率で「色」が認識される仕組みです。（中略）
皮膚は可視光の三原色（赤・緑・青）のそれぞれに異なる応答を示している。一歩踏み込んだ表現をすれば、色を識別しているのです。（中略）
皮膚も、眼の視覚システムとは異なる仕掛けて光を感じているのでしょう。（出典：『第三の脳』傳田光洋著 朝日出版社）】

 

実は、かの「ヘレンケラー」も自伝の中に
「”鮮やかな黄みの赤”と”深い紫みの赤”の違いがわかる」と書いていると
以前、他の色彩の専門家から聞いたり
他の書籍で読んだりして、知っていたので

 

「やっぱり。人は、視覚以外で色を感じることができるのだな」
と、この本を読んで腑に落ちたのです。

 

色には、心にも体にも作用する
大きなチカラがある。

 

人がある色に惹かれるのは
心と体が、その色の波長を必要としているから
ともいえます。

 

色は、大きな可能性を秘めている。

 

私が「色彩心理」に出合ったのも
きっと、大切なご縁ですね。

 

色の可能性をもっと知って欲しい。
必要な人に届けたい。

 

改めて、そう感じます。

 

 

今日も彩り豊かな楽しい一日をお過ごしくださいね！

 

< 色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ･意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません>

 

（タイトル写真&文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 文中に使用した本の写真：『第三の脳』傳田光洋著 朝日出版社 / 参考文献 : 『第三の脳』傳田光洋著 朝日出版社、『文部科学省後援色彩検定公式テキスト3級編』内閣府認定 公益社団法人 色彩検定協会監修 ）

 

佑貴つばさ（ゆうきつばさ）
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー

 

Les Ailes de Couleur（レゼル・ド・マクルール）～私色の翼～

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