人を見るとき、自分を見るとき、思い込んでいませんか?- ルネ・マグリットの絵画から

2015.07.03 (金)

人は「自分が見たいように」物事を見ているのですね。

 

一昨日、「観たい」と国立新美術館に駆けつけたら
既に終わっていた「ルネ・マグリット展

 

とくに観たかったのが、このページの最初に載せた写真の一枚
<< 人間の条件 >> です。
(タイトル写真:『もっと知りたいマグリット 生涯と作品』南雄介監修・著、福満葉子著 東京美術より)

 

「窓と、窓から見える風景を描いた絵」に見えますが
良く観ると、窓の前のイーゼルに「『風景画』が掲げられている」のが分かります。

 

以下【】内は、『もっと知りたいマグリット 生涯と作品』南雄介監修・著、福満葉子著  東京美術 より。
【『この絵に描かれた木は、つまりその向こうの、部屋の外にある木を隠していることになります。この木は、鑑賞者にとっては室内の絵の中と、理論上は窓外の実際の風景の中の両方に存在しています。私たちはこんな具合に世界を見ています。私たちが、外部に存在するものとして見ている世界は、実は私たち自身の内部の表象でしかないのです。』(「生命線」、1938年)】

 

考えさせられる絵ですね。

 

この絵を見たら、キャンバスの後ろにも

「風景画と同じ風景」が広がっていると信じてしまいませんか?

 

でも、それは真実かどうかは分からない・・・

 

私たちは「自分が見たいように」物事を見てしまう。

「自分の知っている範囲で、あるいは自分の想像できる範囲でしか見ていない」

と言っても良いのかもしれません。

 

そこに映し出されるのは「自分」

 

人を見る時、自分自身を見る時、目の前に起きたコトを見る時にも

私たちは自分を映して見てしまうのですね。

 

そこには、自分の思い込みが入る。

 

それを知り改めて「周りの人、起きた事柄、自分自身」を見つめてみると

新しい発見・気づきがあるかもしれません。

 

フィルターをはずす。

視点を変える。

 

簡単ではありませんが、少し意識してみましょうか。

 

私も心がけようと思います。

 

新たな視点で自分を見つめ、今日も素敵な一日を!

 

(タイトル写真&文中に使用した写真 : 『もっと知りたいマグリット 生涯と作品』南雄介監修・著、福満葉子著 東京美術より / 参考文献 : 『心を元気にする色彩セラピー』末永蒼生著 PHP研究所、『もっと知りたいマグリット 生涯と作品』南雄介監修・著、福満葉子著 東京美術)

 

佑貴つばさ(ゆうきつばさ)

「色とココロのコンシェルジュ」(「色彩学校」認定 色彩アートセラピスト)

 

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文中に使用した塗り絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD

 

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