目次1 今、美術鑑賞がとても注目されています2 「世界のエリートがやっている美術鑑賞法」3 「実は見ていない」美術鑑賞4 大切なのは「目の前の作品をしっかり見る…
デュフィの色彩の魔術、楽しんでみてはいかがでしょうか?
「ラウル・デュフィ テキスタイル展」を観てきました
昨日、用事があり渋谷に行ったのですが
偶然、西武百貨店のウィンドーの広告から
「ラウル・デュフィ テキスタイル展」が開催されていることを知り、観ることができました。
小さな展示ですが、堪能しました。
 
図録の販売は無かったのですが、一枚の絵画をのぞいて、全ての作品の写真撮影が許可されていました。
とても綺麗なので、ご紹介させていただきますね。
「ラウル・デュフィ」は、どんな画家?
【ラウル・デュフィ(1877 – 1953) 野獣派に分類される、19世紀末から20世紀前半のフランスで活躍。「色彩の魔術師」とも言われ、20世紀のフランスのパリを代表するフランス近代絵画(画家)の一人。アンリ・マティスに感銘を受け彼らとともに野獣派(フォーヴィズム)の一員に数えられるが、その作風は他のフォーヴたちと違った独自の世界を築いている。デュフィの陽気な透明感のある色彩と、リズム感のある線描の油絵と水彩絵は画面から音楽が聞こえるような感覚をもたらし・・・(ラウル・デュフィ テキスタイル展 渋谷西武 主催:産経新聞社 リーフレットより)】
「色彩の魔術師」と言われるデュフィですが、こんな話があります。
【・・・1920年、太陽が燦々と輝くヴァンスに旅行したのをきっかけに、彼のいう「色彩の魂である光のための」闘いが始まる。彼は光を求めて、輝く緑の競馬場や、幸福のバラ色の部屋、透き通るような海辺の風景、演奏するオーケストラ、パリらしい風景や風俗・楽器などを、澄んだ青や、緑、黄、オレンジの濃淡で描き続けた。あるとき、赤い服の少女が動いたときに色彩の残像を見たことがきっかけとなり、「かたち」の付属物としての色を表現するのではなく、色彩と輪郭線をずらして描くようになる。これにより色彩が独立して広がりを持つようになり、透明感、軽快さが増し、詩的に表現されていく。彼は「かたち」から色彩を解放し、さまざまな絵の具を駆使して色彩の魂である光の表現をし続けた。(出典:城一夫・橋本実千代著『色で読み解く名画の歴史』)】
「色彩と輪郭線をずらして描く」ようになり
それによって、「色彩」が「かたち」から独立して、広がりを持つようになった」のですね。
展示のご紹介です
今回の展示は、約100点の「テキスタイル・デザイン」ですが、「鮮やかな色彩や大胆な柄」が印象的でした。
ポール・ポワレとの活動や有名デザイナーの手がけたドレス等も展示されています。
「どの色やどの柄に惹かれるか?」
「 暖色? 寒色?」
「 コントラストの強いもの?」
「 無彩色(白・灰・黒)?」
同じ図柄で、3種類~8種類の異なる配色のデザインなどもありますので、どの色が気になるか?
自分のココロとの対話にもなりますね。
「色彩の魔術」、お近くにいらっしゃるご予定があったり、お時間があれば是非、楽しんでみてください。(9月23日迄です。)
今日も素敵な一日を。
< 尚、それぞれの色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語」になっている意味もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。>
(タイトル写真 : 「ラウル・デュフィ テキスタイル展」渋谷西武 主催:産経新聞社 リーフレット / 文中写真 : 「ラウル・デュフィ テキスタイル展」渋谷西武 主催:産経新聞社、 城一夫・橋本実千代著『色で読み解く名画の歴史』パイ・インターナショナル より / 参考文献 : 城一夫・橋本実千代著 『色で読み解く名画の歴史』パイ インターナショナル)
佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー
Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~
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