恐れ・不安の感情は、5億年前からあったんです! – 感情は生きるための能力

2020.01.29 (水)

なぜ、「感情」があるのでしょう?

 

今年こそ、新しいことにチャレンジしよう!

 

そう思う一方
不安な気持ちが強くて、まだ、踏み出せずにいる。
そんな方はいらっしゃいますか?

 

私も本当は、とっても怖がりです。
でも、50代になるまで自分の道に進むのを躊躇していた私は
今、「もう、後悔はしたく無い」という思いが「不安」よりも少し強いのです。
それで、起業してからここまで
なんとか、新しいことにもチャレンジできています。

 

「不安」・・・やっかいですよね。
でも、なぜ「不安」や「恐れ」って、湧いてきてしまうのでしょうか?

 

「不安」「恐れ」以外にも「怒り・嫌悪・悲しみ・・・」など。
「マイナスの感情」は、どうして湧いてくるのでしょう?

 

「感情」は、生き抜くために獲得した能力。

 

約5億年前の最初の脊椎動物に
「恐れの感情は既に存在した」と考えられているんです。

 

では、「マイナスの感情、ネガティブな感情」には
どんな役割があるのでしょうか?

 

今日は「感情(基本情動)」の話です。

 

「感情(情動)」は「生きるための能力」

 

内観-3-1

 

心理学の用語では「感情」と「情動」を、以下のように使い分けています。
ご参考まで。

 

◆ 感情 : 最も包括的な用語で主観的な意識体験
◆ 情動:一過性で強い感情を表すことが多い用語
(参考資料:慶應義塾大学 通信教育課程 「心理学 行動・個性」資料)

 

「生存確率を上げる」ために動物が獲得してきた「基本情動」には
・恐れ
・怒り
・驚き
・嫌悪
・喜び
・悲痛
があります。

 

◆「恐れ」は、情動の進化プロセスで、最も早く獲得したもの。
約5億年前の最初の脊椎動物に、すでに存在したと考えられています。
恐れを感じることで逃げる。
危険を回避するために必要な能力。

 

そして
◆ 「怒り」
敵を倒す。
獲物を獲得するために、戦闘態勢に入るのに必要な情動。

 

次に獲得したのが
◆「驚き」「嫌悪」を感じる能力。
今までの経験にない新しいものに出会った時に
多くの情報を取り入れようとする「驚き」を感じる能力。
だから「驚き」の表情は、目を見開いているんです!

 

「嫌悪」は、食物に対する嫌悪感から始まりました。
以前、自分が口にして体調が悪くなった経験、と照らしてみる。
だから「嫌悪」の表情は
においを嗅ぐために、鼻孔を膨らませるんですね!

 

そして
「喜び」「悲痛」
行動を成し遂げたり、逆に回避したりするためのモチベーションになる情動。
これも、多くの動物が共有しています。

 

それぞれの情動を感じる能力は、
実は「命を守ってくれるために進化したもの」だったんですね。

 

それが、今も私たちの能力として残っているのは
それらの情動が、今も「私たちを守ってくれている」から。

 

ネガティブな「感情(情動)」は、どんなことを知らせてくれるのでしょう?

 

%e9%87%8d%e3%81%9f%e3%81%84-2-1

 

できれば感じたくない、ネガティブな感情。
でも実は、私たちにこんなコトを知らせてくれているんです。

 

◆「恐れ・不安」
「危険が迫っている」、初めてで、未知で「安全が確保されていない」というサイン。
危険を避け、命を守るために、無くてはならない自己防衛の感情。

 

◆「怒り(悔しい・許せない)」
「” 本来あるべきと思う状態 ”との不愉快なずれがある」サイン。
自尊心を保ち、自分の領域を守るために、必要な感情。

 

◆「嫌悪(嫌い・不快感)」
好き・嫌いは、理屈抜きの主観的な価値判断。価値観。個性。
自分らしく生きるための手掛かり。

 

◆「悲痛(悲しい)」
「何かを失った」というサイン。
次に進む、新しい関係性を構築するプロセス。優しさを育てる。

 

本当は、ちゃんと役割があるんですね。

 

人は、ネガティブな感情を「無意識化」してしまいます。

 

爆発-2-1

 

こんなに大切な役割を持った「感情(情動)」

 

でも、人は「受け入れられない」「認めたくない」欲求や願望、感情がある時に
その感情を受け入れるのに耐えられないため
それを無意識の層に抑圧してしまうのだそうです。
(精神科医フロイトの説。これを「無意識化」といいます。)

 

人が自分で分かる・コントロールできる「意識(理性)」は
わずか「5%~10%」と言われています。
残りの「90%~95%」は
「無意識(潜在意識)」= 本人が気づいていない、意識に上がらない部分。

 

理性的になりすぎている人は
「意識」で自分の欲求を抑えつけ過ぎて、
「無意識」に大きなストレス(心の葛藤)を抱えていることがあるんです。

 

「感じないフリ」を続けていると、本当に感じられなくなってしまいます。

 

涙-1-2

 

大人になると、自分の感情をあまり表に出さなくなりますよね。
でも、感情を表に出すことを、いつも抑えて
「ネガティブな感情が湧いても、気づかない振り」を続けていると
心の奥にネガティブな感情が蓄積されてしまいます。

 

心の奥に蓄積されたストレスを発散しないまま
心の上の方でリラックスしようとしても
一時的には穏やかな気持ちになりますが、ストレスは蓄積されたまま
また、時々顔を出してくることになります。

 

抑圧した感情を、爆発する前にどこかで外に出してあげないと
身体の不調になって表れることもあります。

 

もちろん、例えば「怒りの感情」を、他者にぶつけたところで
それは解決になりません。
でも、自分の「ネガティブな感情」を
自分自身が気づき、受け入れてあげることは、とても大切なんです。

 

いつもいつも、感じない振りを続けていると
本当に感情が動かなくなってしまうことも

 

「泣くことを我慢している人は、うつ病にかかるリスクが高い」のだそうです。

 

ネガティブな感情と上手につきあいましょう。

 

トゲトゲ&花びら-1-2

 

自分の感情を認めて、受け入れると
案外、スッキリして、心が楽になったりします。

 

たとえば「不安」の感情。
未知の部分があるから「不安」を感じるので
情報収集をして、未知の部分を減らす、などの対策を講じることができます。
信頼できる人に、ただ聴いてもらうだけでも、不安は小さくなります。

 

たとえば「怒り」の感情。
自尊心を守るために、必要なもの
そして
・過去に傷ついた思い出
・自分を縛るルール
・「ダメな自分」への嫌悪感
・「許されていない」という思い込み
に気づかせてくれる。

 

これからの自分を、もっと生きやすくしてあげる。
「自分を許し」そして「他人を許す」
そのきっかけになるんです。

 

ただし、「怒り」を、ダイレクトに相手にぶつけても、
解決にはならないので、ご注意くださいね。

 

相手に気持ちを伝える時は
相手の領域に踏み込まず
自分の気持ちだけを伝える「Iメッセージ」で。

 

あなたは、自分の感情を、見つめる時間を持っていますか?
ポジティブもネガティブも。
ちゃんと受け入れていますか?

 

時にはじっくり、自分のココロと向き合ってみてくださいね。

 

あなたの感情を大切に!今日も素敵な一日を。

 

(タイトル写真&文中に使用した塗り絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 参考文献 : 慶應義塾大学通信教育課程「心理学 行動・個性」資料、『大人のための「困った感情」のトリセツ』水島広子著 大和出版 、『どうしても許せない人がいるときに読む本』心屋仁之介著 KADOKAWA 中経出版、『あなたの感情たちのトリセツ』(インサイドヘッド)講談社、『心を元気にする色彩セラピー』末永蒼生著 PHP研究所、『色彩心理のすべてがわかる本』山脇惠子著 ナツメ社)

 

佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」

 

ぬり絵をつかって「色で、自己分析」

 

【自分と向き合う時間が欲しい方・自分の気持ちを確認したい方へ「色彩心理」ぬり絵セッション】

 

会社で「自分らしさ」を発揮できず、楽しくない・・・
これからどうしようか迷っている、働く大人女性へ。
自分とじっくり向き合う時間を持ちませんか?

 

色は、体験・記憶、イメージと繋がっていて、惹かれる色は、ココロのメッセージ。

 

あなたなら「最近の自分」を何色に塗りますか?

 

最近の自分-B

 

最近の自分-A

 

「ぬり絵」に表れたあなたの本当の気持ちを「通訳」しながらお伝えします。
あなたのココロを「一緒に読み解いて」いきましょう。
色彩から「あなたの答え」を見つけませんか?

 

色彩心理をベースとしたワークショップ・セッションで、働く女性を応援しています。

 

「色で自分と向き合う」詳細を見る >>

 

文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD

 

Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~

 

お読みいただきありがとうございます。
あなたの「いいね!」が励みになります。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

色彩心理 自己分析プライベートセッション

NHK Eテレ、TBS、フジテレビ、日経電子版、読売新聞、メディア実績ページを見る

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 恐れ・不安の感情は、5億年前からあったんです! – 感情は生きるための能力

お問い合わせはこちら

メールでのお問い合わせ

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »
  • 働く大人女性の独身女性へ
  • 今が「転機」の50代女性へ
  • 実践的な企業研修をお探しの方へ
  • YouTube 私色のつばさチャンネル 動画を観る

コラムテーマ一覧

過去のコラム

私が伝えたい11のこと

pagetop