恐れ・不安の感情は、5億年前からあったんです! – 感情は生きるための能力
目次1 なぜ、「感情」があるのでしょう?2 「感情(情動)」は「生きるための能力」3 ネガティブな「感情(情動)」は、どんなことを知らせてくれるのでしょう?4 …
先日、8月9日(火)夜 Eテレの「知恵泉」という番組で
「芸術家 岡本太郎」について取り上げられました。
「先人たちの底力 知恵泉 逆境を乗り越えるには?『岡本太郎 “爆発” への道』」
岡本太郎は、数々の名言を残していて今も若者から支持を集めているようですね。
私も番組に引き込まれてしまい、本も買って読みました。
『自分の中に毒を持て あなたは “常識人間” を捨てられるか』岡本太郎著(青春出版社)。
【自信なんてものは、どうでもいいじゃないか。そんなもので行動したら、ロクなことはないと思う。ただ僕はありのままの自分を貫くしかないと覚悟を決めている。】
【才能のあるなしにかかわらず、自分として純粋に生きることが、人間の本当の生き方だ。】
【この世の中には、完成なんてことは存在しないんだ。完成なんてことは他人が勝手にそう思うだけだ。世の中を支配している “基準” という、意味のない目安で他人が勝手に判断しているだけだ。】
【通俗的な成功にいい気になってはならない。むしろ “成功は失敗のもと” 】
【結果がまずくいこうがいくまいがかまわない。むしろまずくいった方が面白いんだと考えて、自分の運命を賭けていけば、いのちがパッとひらくじゃないか。】
【芸術というのは生きることそのものである。人間として最も強烈に生きる者、無条件に生命をつき出し爆発する、その生き方こそが芸術なのだということを強調したい。】
【”芸術は爆発だ”】
(上記【】内の出典:『自分の中に毒を持て あなたは “常識人間” を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社)
今日は、岡本太郎の話です。
【人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。
人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれ変わって運命をひらくのだ。それには心身とも無一物、無条件でなければならない。捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。(出典:『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社)】
本の冒頭から引き込まれます。
一度手に入れてしまうと、手放すのが怖くなって、動けなくなってしまう。
でも、手放すことが怖いモノの正体は、実は
外側にあるもの、他者の評価なのではと気づかされます。
そして、本の中で岡本太郎氏は
「過去ではなく今」を生きていくことを選べ、と説きます。
TV 番組「知恵泉」の中で。
「なぜ、岡本太郎は、逆境を乗り越えられたのか?」との問いに、
ゲストの美輪明宏さんが
「彼は、自分の中に核を持っていたのよ」と話していました。
洋画家。1911年東京生まれ。(~1996年)パリ大学卒業。
父は漫画家・岡本一平、母は歌人・かの子。
芸術一家に生まれた太郎は、両親に
子どもの頃から「人間同士」として、対等に扱われてきたのだそうです。
「自分に正直であれ」と教えられたのに
小学校で求められたのは「規則と慣習」
先生も、子どもだと思うと、対等に純粋に向かい合おうとせず
ごまかしたりするのを感じて、それに、抵抗し続けた。
もちろん周囲になじめず、4回も転校を繰り返したそう。
「出る釘は打たれる(出る杭は打たれる)」
ありのままの自分でいようとすると、叩かれる。
でも「叩かれても、叩かれても、自分をつき出してきた」
「自分の心を引っ込めなかった」。
岡本太郎の心の中には、子どもの頃から「揺るぎないもの・・・信念」があり
自分に正直に、自分をごまかさず、決して妥協せず。
自分を貫いてきた。
【相対的なプライドではなくて、絶対感をもつこと。それが、ほんとうのプライドだ。このことを貫けなかったら、人間として純粋に生きてはいけない。(出典:『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社)】
画家になるためパリに渡り生活していた頃。
「自分はいったい何なのか、生きるとはどういうことなのか」
迷いつづけていたそうです。
【その時分、成功することが人生の目的であり、メリットでもあるように誰もが思っていたし、そう教育された。だがそんなことに少しも価値があるとは思わない。といって失敗は当然また己を失う。
十八歳でパリに来て、画家としての夢を描いた。そして芸術運動の最前衛のグループにとび込んだ。そこに情熱も張りもあった。闘った。しかし、やがて一方、人間の本当の生き方はタブロー(※)という枠の中で美を追求することだけではないのではないか。もっとひろく、そしてもっとぎりぎりの、自分という人間の全存在、生命それ自体が完全燃焼するような生に掛けるべきなのではないか、そういう自分自身への問いに全身でぶつからずにはいられなかった。(※タブロー = (完成された)絵画作品)(出典:『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社) 】
そして「安全な道をとるか、危険な道をとるか」自分への問いに対して
「危険な道をとる」と
自分は「自分自身になる」と決めたそうです。
【あれかこれかという場合に、なぜ迷うのか?こうやったら食えないかもしれない、もう一方の道は誰でもが選ぶ、ちゃんと食えることが保証された安全な道だ。それなら迷うことはないはずだ。もし食うことだけ考えるなら。
そうじゃないから迷うんだ。危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。ほんとはそっちに進みたいんだ。(出典:『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社)】
日本に帰り、まず芸術表現の上で、日本の通念と全く反対な表現を打ち出し。
その頃の「高尚な芸術」といわれるものは、ワビ・サビ・シブミ。
そんな中で、岡本太郎の、真赤、真青、黄色と原色をぶつけた表現は、さんざん悪口を言われ。
それでは、絵は売れず生活できない。
それでも、好かれる必要はない、売らないという前提で絵を描き、あらゆる面で権威主義にたてつき。
常識を超えて、人の言わないことをあえて良い、挑んできた。
実は、私が子どもの頃は、岡本太郎氏の絵を見るのは、怖くて。
あまり心地よい感じがしなかった・・・
表現の意味も良くわからなかったのですが。
それは、「純粋に生きること」の表現だったのですね。
岡本太郎氏ほど、激しくは生きられないけれど。
2014年、『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』が
Amazon 和書総合ランキング第一位になり、
2016年、続編の『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えⅡ』も刊行され、
売れている今。
他者の評価を気にすることに疲れてしまい、
「自分自身」を生きたい、と願う人が
相当多いということではないでしょうか?
他者の評価を気にし過ぎない。
自分のココロからの欲求を無視しない。
自分のココロに正直に生きる。
過去ではなく、今を生きる。
実践するのは、言葉ほど簡単ではないけれど。
岡本太郎の生き方は「それで良い」と思わせてくれる。
なんだか勇気をもらえませんか?
機会があったら、本もぜひ読んでみてくださいね。
あなたの本当の気持ちを大切に。
今日も素敵な一日を。
(タイトル写真&文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD / 文中写真の本 : 『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社、『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎・古賀史健著 ダイヤモンド社 / 参考文献 : 『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』岡本太郎著 青春出版社、NHK ウェブサイト、)
佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー
文中に使用したぬり絵図柄 : © 末永蒼生 HEART & COLOR CO.,LTD
Les Ailes de Ma Couleur(レゼル・ド・マクルール)~私色の翼~
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